多チャネルスパイク系列上のカーネル

神経細胞間ではほとんどの情報が活動電位(スパイク)によって伝えられるとされており、脳における情報表現の理解においてスパイク系列の解析は欠かせません。スパイク系列の間に類似度や距離を定義する研究は以前から行われていますが、近年ではより一般的な二変数関数であるカーネルをスパイク系列上で定義する手法が提案されています。これによって機械学習において広く使われているカーネル法がスパイク系列に対して適用できるようになります。手塚研究室ではこれまで研究されてきた単独のスパイク系列に対するカーネルではなく、多数のスパイク系列(多チャネルスパイク系列)上のカーネルについて研究を行っています。

スパース符号化のための辞書学習手法K-SVDの高速化

情報を少数のテンプレートの重ね合わせで表現するスパース符号化が注目を集めています。スパース化の度合いは適切なテンプレートの選択に依存するため、データから適切なテンプレート集合(辞書)獲得させる辞書学習が重要とされています。たとえばウェーブレットはスパース符号化のための辞書と捉えることができますが、辞書学習ではデータごとに適切な辞書を獲得することを目的とします。辞書学習の代表的手法のひとつであるK-SVD法は計算量の多いSVD(特異値分解)を繰り返し使用するため、その高速化の研究に取り組んでいます。

スパース符号化によるブラインド信号源分離

スパース符号化のための辞書学習は信号に頻出するテンプレートの獲得プロセスと捉えることができます。それぞれのテンプレートが異なる信号源から発生していると考えられる場合、辞書学習とスパース符号化を続けて行うことでブラインド信号源分離が可能になります。これを使用した音声信号の音源への分離、また神経組織内で記録された電位変化をニューロンごとの発火時刻の列(スパイク系列)に分離するスパイクソーティングの手法を開発しています。

Convolutional Neural Networkの学習の並列化

Deep Learningの手法のひとつであるConvolutional Neural Networkを並列化によって高速化する手法について研究を行っています。